【挑戦!i-Construction⑦】進化するバックホウのMG 最近はセミオートMCも



 前回はブルドーザーのマシンコントロールについて学んだが、バックホウのマシンコントロール(MC)とガイダンス(MG)はもう少し複雑だ。ブルドーザーを自動制御する場合、ブレード操作はチルト、リフト、アングルをそれぞれのシリンダで行うが、各シリンダの動きは独立している。一方、バックホウは、ブーム、アーム、バケットのシリンダが複合して動く。



▽バケット位置をお知らせ

 バックホウMC技術開発の難しさはここにある。ブームの付け根のヒンジからアームヒンジ、バケットヒンジが連携して動き、バケットの爪先は複合した円運動となるので、爪先の位置やバケット底面の姿勢を自動で油圧コントロールすることが難しい。そこで現在主流となっているのが、オペレーターにバケット位置を画面で知らせるマシンガイダンスとなっている。
 現在、コマツや日立建機などが発売している3次元マシンコントロールバックホウは、「セミオート」と呼ばれ、アームの動きに合わせてブームを自動で動かし、爪先位置を一定に保つ技術だ。例えば、すき取り作業の場合、爪先を土に入れてアームを引くと、バケットが手前に来るに従ってマシンが自動でブームを立て、爪先が最下点を過ぎた時にブームを下げていく。オペレーターは、アーム操作だけで、ブームレバーを押しつけておけば爪先がきれいな直線を描く。
 また法面整形では、設計断面のデータと同じ勾配を保つので、バケット底面の角度だけ気をつければ、きれいな法面ができる仕組みだ。一部のメーカーはバケット底面の角度を保持するモードを持つ製品も開発している。
 あなたの現場のバックホウにMG機能をつけるには、どうしたらいいだろうか。

2D-MGの使用法



▽MG機能をつけるには

 取り付ける機器は、ブルドーザーとほとんど変わらない。3Dマシンガイダンスの場合、キャビンに設計データや重機の位置表示を行うコントロールボックスを取り付け、本体の向きを感知するセンサー、ブーム、アーム、バケットそれぞれの傾斜角を測るセンサーを設置する。あとは、重機の位置を特定する機器だが、トータルステーション(TS)であればレーザー受光器を、GNSSであれば本体後方にアンテナをとりつければOKだ。
 こちらもブルドーザーと同様に、ブラケットや配線スペースがあらかじめ準備されている対応機がある。そうでない場合でも2、3日あれば精度確認まで含めて設置が完了する。レンタル会社や機器メーカーに取り付けを任せる方法もある。

日立建機が販売を予定しているMCバックホウ「ZX200X-5B」

 セミオート方式のマシンコントロールバックホウは、現状では、メーカーがすべて装着したものしか出回っていない。ことし4月からコマツが販売を開始、11月からは日立建機も販売を始めるが、レンタルで利用することも可能だ。
 またバックホウにも2Dガイダンスがある。これは、バケットの爪先の深さや高さ、勾配をモニターで確認できるもので、設計データがなくても手軽に使える。例えば深さ1mの溝を掘る場合、地面に爪先をつけてその位置を「ゼロセット」として記憶させる。そして深さをマイナス1mで「オフセット」するとその深さを掘削した時に画面や音で知らせてくれる。勾配でも同様のことができる。


0 コメント:

コメントを投稿