【挑戦! i-Construction⑮】ICT重機に設計データを渡す! LandXML、DXFで書き出し



 前回までに「EX-TREND 武蔵」建設CADで、発注図面から3次元設計データを作成した。2次元で描かれた平面、縦断、横断3種類の図面から生成した3次元モデルは、3次元マシンコントロール(MC)ブルドーザーや、3次元マシンガイダンス(MG)、MC油圧ショベルといったICT建機に搭載して使う。
 建設CADからのデータ書き出しは2種類ある。1つはLandXML形式、もう1つは汎用のCADフォーマットであるDXF形式だ。左側メニューからいずれかを選び、ファイルを書き出す。同メニューからは、TS出来形用の基本設計データXML形式での出力やグーグルアース向けファイルも書き出せる。
武蔵の建設CADからDXF形式でデータを書き出す



トリンブルのビジネスセンターでファイルを開き、マシンコントロール用のデータを書き出す

◇トリンブルのシステムで開く

 今回の研修では、福井コンピュータのソフトでつくったデータを、ニコン・トリンブルの情報化施工システムで利用することにしている。トリンブルでは、MC、MGのICT重機をコントロールする「GCS900」というシステムを供給している。このシステムが自動追尾TSやGNSSと連携して重機をコントロールする。
 今回の3次元設計データをGCS900に入れるためには、トリンブルが提供している設計データ作成・管理ソフト「BusinessCenter-HCE」(ビジネスセンター)から、現場図と設計データをエクスポートし、USBなどで重機に転送する必要がある。
 武蔵から書き出したDXFファイルを、ビジネスセンターの新規作成画面で開くと、見事に武蔵の画面と同じ設計面が現れた。
 次にエクスポートメニューから、「マシン現場図エクスポートユーティリティー」「マシン作業現場設計エクスポートユーティリティー」という機能を使って、GCS900のバージョンに合わせた指定を行って書き出す。
 状況によるが、2、3つのファイルが作成されるので、フォルダごとGCS900に転送する。するとどうだろう。ブルドーザーが先ほど作成した設計データ上に現れた。
ブルドーザーのコントロールボックスに現れた設計データ
ブルが走る!



◇ブルのコントロールパネルに設計データが現れる

 今回のデータ転送は、トリンブルがやはり提供しているGCS900のエミュレーターを使用している。エミュレーターは、PC上でICT重機のコントロールボックスを再現してくれるソフトだ。擬似的とはいえ画面の中のブルドーザーは、オートボタンを押せばブレードの自動コントロールをしながら、設計データ上を走行する。走らせてみると、武蔵で設定した設計高も図面と同じ数値で動いている。
法面や小段も再現されている

エミュレーター内のブルを走らせるコントロール用ウインドウ

 この連載には「初心者でもできるか情報化施工」という副題が付いているが、連載15回目にして初めてICTブルドーザーに設計データを転送、施工するというプロセスにたどり着くことができた。
 今回のデータ転送にあたって、研修メンバーである福井コンピュータの指導でデータ作成を行ったが、武蔵のデータがビジネスセンターで再現され、ICTブルドーザーの画面にも同じ設計データが表示された瞬間、大きな達成感を感じた。

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