【挑戦! i-Construction⑱】自分で申請する飛行計画 写真から点群生成、処理ソフトへ


 前回は、UAVを現場で飛行させて写真を撮影するための準備までを解説した。今回は撮影計画から、どのように実際のデータにするかを学んでみたい。
 Aさんは、UAVとカメラの機種選定をすませた。次に必要なのは撮影計画だ。
 撮影計画では、自分の現場の撮影コース、飛行高度、写真のラップ率を決める。また避けて通れないのは、安全確保のための「無人航空機の飛行に関する許可・承認の審査要領」に準じた飛行計画を立てることだ。
 UAVを飛行させるには、改正航空法で、空港周辺、150m以上の高さ、人口密集地(DID地区)では必ず許可が必要になる。またそれ以外でも夜間や目視できない範囲、人や物から30m未満の飛行などでも承認がいる。現場の環境がこうした条件に該当すれば、政府の電子申請システムで許可・承認申請を行う。大抵は10開庁日で許可が下りるが、UAVの操縦者に求められる「飛行経歴・知識・能力確認書」のハードルがやっかいだ。
 必要な知識と能力は、(1)種類別に10時間以上の飛行経歴がある(2)航空法関係法令に関する知識、安全飛行に関する知識と技術がある(3)飛行前点検と安定した離着陸、飛行の能力を持っており、自動操縦の知識がある--などとなる。
 民間でドローンの検定などを行っている企業もあるが、検定をとらなくても現状では申請に添付する確認書を記載すれば問題ないようだ。監督者の署名欄もあるが、個人申請では自署だけでも差し支えないとの記載がある。

◇撮影計画と測量ソフト

撮影計画を立ててくれる「Pix4Dcapture」


 飛行許可が下りれば次は撮影計画だ。撮影計画は、UAVをどのように自律飛行させて空中写真を撮っていくかというものだが、現状では工事関係者がそのノウハウを得ることが難しい。産業用UAVでは、それを扱う会社に外注するのが早道だ。
 海外には撮影計画を立ててくれる「Pix4Dcapture」というアプリもある。これは点群化したいエリアや座標系、登録されたUAVモデルなどを指定すると、点群化に必要な飛行ルートで飛行・撮影する。
 さらにPC版のPix4Dmapperにそのデータを移すと、撮影後の写真を合成して3次元点群データも作成してくれる。また前回紹介したが、同様の写真測量ソフトではAgisoft社の「Photoscan」、トプコンの「Image Master」、acute3D社の「ContextCapture」なども同様の機能を持っている。

◇点群処理ソフトへ

土量計算により出来高算出するTREND-POINT


 こうして写真測量ソフトを使ってUAVで撮影した写真から、3次元の座標を持つ「計測点群データ」を作成することができた。
 これはデータ処理前のオリジナル点群データで、ファイルはcsvかLandXMLなどのポイントファイル形式だ。次は「点群処理ソフト」にデータを処理させよう。このデータから不要点や草木、車両などを除去したり、点群密度を調整するなどのフィルター処理を行って、現場の起工測量用の土量算出や、切土盛土の判断などを行うためのデータを作成する。出来形帳票作成や出来高算出にも使えるデータにする。福井コンピュータの製品では「TREND-POINT」がそのソフトになる。
 TREND-POINTは、点群データにTIN形式の設計データを重ねて現況との比較ができたり、土量計算、断面表示といった機能があるが、コマツのスマートコンストラクションのKomConnectにもこの技術が採用されている。また、i-Constructionに規定されている「3次元モデルのビューアー出力」機能もある。

0 コメント:

コメントを投稿