【挑戦! i-Construction⑯】ICT活用工事でどう使う? UAV写真測量と設計データ


 i-Construction対応型工事(ICT活用工事)では、以下の5つの技術を活用することが、入札説明書と特記仕様書に明示されている。(1)3次元起工測量(2)3次元設計データ作成(3)3次元ICT建設機械による施工(4)3次元出来形管理などの施工管理(5)3次元データの納品となる。



 工事プロセスから見ると、起工測量でUAV(無人航空機)写真測量かレーザースキャナー(LS)を使って現況測量を行い、発注者から受け取った発注図書から3次元設計データを作成、そのデータをもとに3次元のマシンコントロールかガイダンスの重機を使って施工、UAV写真測量かLSを使った出来形管理を行い、作成した3次元データを納品するという流れだ。

◇UAVで起工測量

 今回は、起工測量に使用するUAV写真測量について解説する。これは、ドローンなどに搭載したデジタルカメラで地上を撮影して、複数の写真から同一の点を選び、点群データと呼ばれる3次元座標を取得、3次元データにする測量法だ。
 現在は、さまざまなサービスが登場しており、工事に入る前の現況を簡単に点群化できる。
 現況の3次元データで何ができるかというと、工事前のデータと設計データを重ねることで、切土、盛土量が確認できるほか、工事進行中の3次元データで施工数量(出来高)がわかったり、工事後のデータと比べて出来形を比較することもできる。
実際にUAVで写真測量したデータ

 具体的な写真測量は、UAVを飛ばす前に、標定点と検証点が撮影写真に入るように目印を置いておき、要領に記載してある写真ラップ率や地上画素寸法(ひとつの画素が解析できる寸法)をクリアできる高度とスピードでUAVを飛ばして撮影する。
 撮影写真を写真測量ソフトウエアに入れて3次元座標点を算出、「ポイントファイル」と呼ばれる計測点群データを作成する。次に、点群処理ソフトウエアで草木や車両など余計なものを取り除き、現況の地表面だけのデータに調整する。
 UAVでの写真撮影についての条件は、国土交通省が4月に公表した15の新基準及び積算要領の「UAVを用いた公共測量マニュアル(案)」「空中写真測量(無人航空機)を用いた出来形管理 要領(土工編)」などで規定されている。

◇点群データを有効活用

TREND-POINTで設計TINデータと重ねる
施工計画とリンクさせてシミュレーション
前回までにお世話になった福井コンピュータは、3次元点群処理システムとして「TREND-POINT(トレンドポイント)」という製品を販売している。
 トレンドポイントは、生の点群データに対して、地表面を抽出したり点群の密度を調整したりするフィルターを持っており、点群データから断面を切り出すことや、土量計算機能も持っている。また現況データに設計データを重ねることもできる。
 点群をつないで、TINデータを構成することも可能だ。さらに、TREND-COREというシステムを使うと施工計画を立てるために、データの中に重機を配置したり、規制ポイントをシミュレーションすることもできる。



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