【挑戦! i-Construction⑳】意外に手軽な計測プロセス レーザースキャナーの現況計測


 これまでにUAV(無人航空機)を使った点群生成や出来形管理を見てきたが、今回はレーザースキャナー(LS)を使った3次元計測や図面作成への流れを見ていきたい。建機レンタル会社アクティオの協力で、実際のヤードを使用した3次元LSの計測と、計測データから図面を起こすまでの手順を見ていこう。

 今回使用する機材は、ニコン・トリンブルの「TX5」という機種。本体はシンプルで、レーザー計測部分とタッチパネル、USBメモリーの差し込み口、電源ボタンで構成されている。
機材を持って計測地点へ移動

 実際の計測は、計測地点に三脚、本体、「ターゲット球」と呼ばれる、本体を据え変えした場合の合成処理用標識を持って移動する。スキャン地点に水平をとった三脚を据え、本体を固定する。
 LSは原理上、本体から影になっている部分は点群計測できない。そのため対象を多方向から計測するが、1度のスキャンに最低3つ以上のターゲット球が写り込むように設置する。
 使用したターゲット球は直径139mmで、下部に脚が付いており、本体から10m以上離し直線に並ばないように置いておく。
ターゲット球を設置する

 国の「レーザースキャナーを用いた出来形管理要領(土工編)(案)」では、標定点の設置基準は、計測対象個所の最外周部に4点以上、設置方法は4級基準点および3級水準点と同等以上の精度を求めている。
 だが今回は、現況の点群を生成するだけなので、予定している5回のスキャン結果を合成するためだけに配置した。
本体の設定を行う

 次に本体の設定を行う。本体には傾斜、高度、コンパス、温度の各センサーが搭載されている。各センサーのチェックを行い、スキャンデータを保存するために「プロジェクト」として名前をつけて保存設定する。スキャンしたデータは、1度ごとに1つのファイルが作られる。スキャン対象ごとにプロジェクトとして管理する方式だ。
 次にスキャンする設定を行う。この機種ではパラメータというメニューで、分解能、水平・垂直のスキャン範囲角度などを決定する。あとはスタートボタンを押せば、自動的に点群計測が始まる。
計測中のLS

 1つめのスキャンが完了した後は、本体を据え変えて別の場所から計測を始める。今回は、盛土の区間をスキャンしたため、盛土の下部と上部からそれぞれ計測を行った。下部からの計測では、法面上の平坦部で点群が不足しており、上部からのスキャンデータを合成することにした。
 スキャナやターゲット球の位置を、工事基準点からTS測量などを行えば、座標を確定できるので、原理的には座標系に重ねることも可能だ。
建設通信新聞(見本紙をお送りします!)

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