【挑戦! i-Construction25】RTK方式の基準局を設置 CAT312Eを自分でMG化!


 前回、油圧ショベルへのGNSSアンテナ据え付けとコントロールボックスへの建機設定を行った。3次元マシンガイダンス(3DMG)油圧ショベルの場合は、2台のGNSSアンテナと、ブーム、アーム(スティック)、バケット、ピッチ・ロールを感知するセンサー、GNSS基準局との通信を行う無線機、コントロールボックスで構成されている。
接続テストの画面
コントロールボックスの電源を入れると、それぞれの機器との接続テストが始まる。すべての機器との接続が完了すると、ステータスに「接続済み」という表示が出て、機器が正常に動いていることを確認できる。

◇RTK方式とは

 油圧ショベルのGNSSアンテナは、移動局と呼ばれるもので、これだけではセンチメートルレベルでの正確な座標が計算できない。RTK(リアルタイムキネマティック)という方法を使って、補正情報を受信する必要がある。
RTK方式

 補正情報は「基準局」と呼ばれるGNSSアンテナと受信機から、無線で受け取る必要がある。基準局は、すでにわかっている座標(既知点)に固定し、GNSS衛星から測位情報を解析し、信号の揺らぎなどを移動局と比較して精度を上げていくための情報だ。従ってRTK方式では、3つのGNSSアンテナを使うことになる。
ネットワーク型RTK方式(VRS)

 基準局を現場に設置せず、移動局だけで運用する方法もある。こちらはネットワーク型RTK方式(VRS)と呼ばれ、全国に約1300点設置されている電子基準点を使って、補正情報を得る方法だ。
 現場近くにある電子基準点が計測している衛星の測位情報から、油圧ショベルの移動局に補正情報を提供する。具体的には、ジェノバのような補正情報データ提供会社と契約し、携帯電話回線を使って油圧ショベルが補正情報を受信する。

◇基準局の設置

 今回のセットアップはRTK方式なので、現場事務所の屋根に基準局を設置する。事務所から電源を引き、きちんと測量した座標に受信機一体型のGNSSアンテナを取り付ける。アンテナと無線機を接続し、無線機の周波数やネットワークIDを設定する。
現場事務所屋根に基準局を設置
油圧ショベル側のコントロールボックスでも、基準局と通信できるように、無線機の周波数とネットワークIDを同じに設定する。設定が正しくできれば、油圧ショベルに基準局からの補正情報が送られ、建機の正確な位置がコントロールボックスに表示される。
コントロールボックスで受信機を診断
衛星数や位置も確認できる

 ちなみに衛星の受信状態は、コントロールボックスから確認できる。診断というメニューから、機体左右のそれぞれのアンテナが、何機の衛星を補足しているのか、衛星からの信号はきちんと受信されているかが確認できるほか、「スカイプロット」というメニューからは、補足している衛星の天空位置とGPS、GLONASS、GALILEOといった周波の種類までも教えてくれる。
 ここまでの作業で、建機のインストレーションは完了する。あとは、セットアップメニューから「センサーのキャリブレーション」を選び、各センサーの調整を行えば施工準備が整う。
設計データを読み込ませた
刃先位置を表示させた

 あとはUSBメモリーで、発注図面から作成した3次元設計データファイルを読み込ませれば、ICT活用工事で指定されている「3Dマシンガイダンスを利用した施工」が始められる。
 次回は、この作業をブルドーザーでも行ってみる。

建設通信新聞(見本紙をお送りします!)

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