【挑戦! i-Construction26】今度はブルドーザーをICT建機化! TS対応でセットアップ


 前回まで、油圧ショベルのICT建機化を取り扱ってきたが、今回はブルドーザーに3次元マシンコントロール(3DMC)システムを取り付ける。使用するブルドーザーは、キャタピラーのD3Kという機種だ。GNSSではなくトータルステーション(TS)による座標指示で施工できるようにする。アクティオの協力で行った。

◇ハードの取り付け

TSターゲットを取り付けるマスト

 ブルドーザーは、油圧ショベルに比べて可動部分が少ないので、設定は比較的簡単だ。今回もニコン・トリンブルのシステムを使用する。
 まず、排土板(ブレード)背面にTSターゲットを取り付けるためのマスト(EM400)を取り付ける。システムは、ブレードの勾配とピッチを計測する2つのセンサー、コントロールボックス、バルブモジュール、無線機などで構成されている。
ブレード裏にあるセンサー
このセンサーでスロープを検知する

 ハードのセッティングは、建機に対してブラケットやマウンティングプレートの溶接が必要だが、例えばキャタピラーなどではメーカーが出荷時にそうした作業を行っている機種がある。そうした機種であれば、各種機器類のハーネスなどを接続してセッティングは数時間で終わる。

◇建機の数値を設定

 ハードの装着後は、コントロールボックスで「建機の設定」を行う。設定は、ブルドーザーのモデル、マストの位置、無線機、ブレードタイプ、バルブモジュールなどを指定したあと、建機の寸法を測ってシステムに入力する。
 建機の寸法は、ブレードの刃のボルトを基準に、マストの高さ、奥へのオフセット、ブレードの幅、高さ、刃の切削端を計測して、ミリ単位で入力する。また建機の全長、本体から刃の先端までの距離を測って入力する。
ブレードの数値を計測
マストの高さも測る
数値入力が終わると、実際にブレードを動かしてセンサーの数値が変わるかを確認する。
 その後、トータルステーション(TS)との無線通信を設定する。「接続設定」というメニューで、無線機のチャンネルとネットワークIDを指定し、電源を入れたTSとの通信が確認できればOKだ。
 こうしてセットアップが終わると、キャリブレーションという作業を行う。まずセンサーについて、マストを垂直にした状態で、キャリブレートというボタンを押すと、センサーと通信して自動的に行われる。
バルブをキャリブレーション

 また、3DMCでは油圧バルブも自動で制御されるため、「バルブキャリブレーション」も行う。エンジンをかけた状態でリフト、チルトともにメニューから選ぶだけで、約10分間かけてシステムが自動的にバルブの調整をしてくれる。あとは設計データを読み込ませれば、3DMCでの施工がスタートできる。
 実際にブルドーザーに乗り込んでから行うのは、TSとの連携だ。工事基準点や後方交会法で任意点に設置したTSとターゲットIDを合わせて通信を始める。
コントロールボックスを設定

 TSはブルドーザーのマシンターゲットを自動追尾して、位置情報をブルに送る。オペレーターが左手レバーに付いているAUTOボタンを押せば、コントロールボックスが格納されている3次元設計データと照合しながら、ブレードを設計面に合わせて自動でコントロールしてくれる。
TSと連携させた

 アクティオのヤードで行った講習会では、初心者である記者や参加した女性でも簡単に、3DMCによるブルドーザー施工ができることを実証した。

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