【i-Conニュース】モデル自治体第2弾に茨城県 国交省の「普及加速事業」に名乗り


 国土交通省が、2017年度予算の概算要求に盛り込んでいる「i-Construction(アイ・コンストラクション)普及加速事業」が新たな局面を迎えている。初弾となる静岡県に続き、茨城県が2弾目のモデル自治体として名乗りを上げた。先導モデルとなる自治体の動きが活発化する中、来年4月以降の全国展開へ、各地方整備局を巻き込んだ発注者間の支援や連携体制の構築が不可欠な状況になっている。

◇地域建設業への普及へ

 普及加速事業は、地方自治体や中小建設企業への普及を目的にした“実演型"の支援として17年度予算の概算要求に盛り込んだ新規プロジェクト。自治体が発注する実際の工事を対象にICT(情報通信技術)の導入効果を検証する中で、直轄工事で普及しつつあるトップランナー施策「土工へのICTの全面的な活用(ICT土工)」の“中小領域"への普及を狙う。
 意欲のある都道府県に立ち上げてもらう「支援協議会」を軸に、当該自治体の発注工事でモデル工事を実施。3次元データの作成やICT建機の調達を後押しする、このモデル工事をショーケースにして、受発注者の双方が導入メリットを体感できる機会を創出し、“生産性革命"の実現へ、取り組み機運の醸成につなげる。

◇静岡に続き名乗り

 静岡県に続く、第2弾として名乗りを上げた茨城県は、6日に「いばらきICTモデル工事支援協議会」の設立準備会を開催。県内に生産ライン(工場)を構える日立建機、コマツ茨城といった建機メーカーや地元の建設業団体などを巻き込みながら、来年1月にも協議会として本格始動していくことで合意した。
 「いばらき版・ICT活用工事」の定義として、起工測量、施工用データの作成、ICT建機による施工、施工管理、納品に至る施工プロセスの各段階に3次元を用いることを確認した。実施方針として、土木部が発注する河川、海岸、砂防、道路をターゲットにICT土工を推進する。活用へのニーズが高い港湾や区画整理事業(宅地造成)への適用も見据える。

◇協議会に各地整参画も

 2つの先導モデルが動き出したことで、次のステップである全国拡大へ、それを後押しする支援や連携の枠組みが不可欠になっている。特に導入効果の1つに挙げられる検査日数の短縮や検査書類の縮減は、施工(受注)する建設企業だけでなく、監督・検査を行う発注者側の意識が鍵を握っている場合も多い。
 4月以降のさらなる取り組みの拡大へ、「(各都道府県と)各地方整備局の連携体制や支援の枠組みを作り上げていく必要がある」(総合政策局公共事業企画調整課)と判断。各地方整備局に支援協議会への参画を積極的に働き掛ける方針も示す。
 地方展開が本格的に動き出す中で、自治体との協働体制を構築。i-Conの全国的な普及に弾みをつけていく。

◇いばらきICTモデル工事支援協議会

 茨城県土木部を中心に来年1月に支援協議会の立ち上げを見込む。準備会への参加メンバーは、茨城県建設業協会、茨城県測量設計コンサルタント業協会、茨城県建設コンサルタンツ協会、建設コンサルタンツ協会関東支部といった建設業団体と、日立建機、コマツ茨城といった建機メーカーで構成する。
 モデル工事は、基本的に施工者希望型の発注方式で実施する。年度内に発注する工事だけでなく、既に稼働している工事であっても、ICT土工を取り込める余地があれば、ICT活用工事(モデル工事)に位置付けていく方針だ。
 推進姿勢が鮮明に打ち出される一方で、現状では参画する測量やコンサルタントの関係者から「自分たちのかかわり方が見えてこない」「コンサルタントの役割を明確にしてほしい」といった本音や、施工を中心にした現状への危機感も囁かれているという。
 時間的な制約からモデル工事も施工が中心となるが、仮に当初の設計段階から3次元モデルを導入した場合に、どういった効果が得られていたのかといったシミュレーションを実施していくことも想定している。

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