【挑戦! i-Construction30】設置や計測時に役立つコツ 施工者側のLS出来形管理


 LSを使った出来形管理を行う場合、施工者は施工計画書に「標定点」の設置計画を定める必要がある。これはLSで行う計測結果を3次元座標に変換するために使うが、任意設置できる等、測量機器同様に基準点などに機械設置できるものであれば、標定点の設置は不要だ。
 ただLSによる計測結果を3次元座標へ変換したり、LSを盛り変えて複数回の計測結果を標定点を使って合成する場合は、工事基準点からTSで標定点を作ろう。
 標定点は、計測範囲内に3点以上配置することになっており、プリズムなどを使って4級基準点および3級水準点と同等以上のものを設置する。標定点は工事基準点自体を使ってもよい。
 実際に現場でスキャンする場合は、出来形形状を取得しやすい場所にLSを設置し、まず標定点を計測する。その後、精度確認試験を行ってから、実際の計測を行う。後方公会設置した場合は、LSの座標は確定しているので、精度確認試験を行って計測に入る。
 精度確認の方法は、2カ所以上の既知点を用意してTSやテープで点間距離を実測しておく。その後、実際にLSで計測して点間距離を測ってみる。両者の計測結果が2cm以内(出来形の場合)であれば、試験結果報告書を作成して提出する。

◇気をつけるポイント

 計測で気をつけるべきポイントがいくつかある。まずはLSの特性だ。レーザーは、計測面との入射角が小さいと、精度が大幅に減るという特徴がある。入射角が小さいと、レーザー照射面が楕円状に広がってしまい、この中の反射率が高い場所からレーザーが反射する。本当に測りたい場所はレーザー中心なのに、ずれる現象が発生してしまう。
 入射角が10度程度では、2-5cmも精度低下する場合があるため、極力測定面に正対するように設置すべきだ。
 また目標物との間に障害物があると、当然レーザーは遮られる。仮設構造物や建設機械は見えない方がよい。スキャナーの盛り変えについても、対象物との距離や角度の違いで、取得する点群の密度が変わらないような地点を選んで計画的に行いたい。
 出来形を計測する対象については、計測表面に草木が生えていたり、濡れていたりしないかも気をつける必要がある。
盛り変え時に使用するボール形のターゲット


◇計測の精度と密度

 LSの計測精度と評価に必要な点群密度も、利用場面ごとに求められる数値が違う。計測精度は、出来形計測で2cm以内、起工測量と岩線計測が10cm、部分払出来高が20cmと緩くなっていく。
 取得する点群の密度については、出来形計測が10cmメッシュに1点、起工測量と岩線計測、部分払出来高が50cmメッシュに1点だ。ただし出来形評価用のデータについては1mメッシュに1点でよい。
 点群の密度はLSで簡単に設定できるため、出来形と部分払出来高を同時に計測するケースなどは10cmメッシュに1点以上を設定しておき、点群処理ソフトで間引いて使えば計測の手間が省ける。

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