【トップインタビュー】「今年は目玉商品も用意している」 日比孝典ライカジオシステムズ社長に聞く


 2017年に日本法人設立20周年を迎えるライカジオシステムズ。国土交通省の進めるi-Construction(アイ・コンストラクション)に代表される建設業の生産性革命が本格化する中、日比孝典社長は「まだ黎明期だが、各社が本質を理解して独自色をもって取り組むようになれば、われわれがお手伝いできる出番だ」と力を込める。17年を「飛躍の年にすべく、i-Conに関する“目玉"も用意し、さまざまな計画をあたためている」と語る日比社長に今期の戦略などを聞いた。



◇日本ではチャレンジャー

 同社はスイスに本拠地を置くグローバル企業として、1990年代に世界初の携帯型レーザー距離計を発表するなど、世界の測量・計測の業界に革命をもたらしてきた。97年の日本法人設立以来、測量、測定、分析機器に関する製造、販売、保守管理、アプリケーションソフト開発販売などを手掛けている。
 日本市場における同社のシェアは現在10-25%。製品によっては50%を超えているものもあるが、「(全体として)まだ低く、兵力もない。われわれはチャレンジャーの立場」と位置付ける。「やりたいことはたくさんあり、やっと少しずつ芽が出てきた」と手応えを表しつつも「企業体としてまだ成長余力があり、既存の提案がすべてではない」とさらなる成長を見据える。
 特に「建築、土木分野でプレゼンスを高める」ため、間接販売が主流となっている国内市場において現場の顧客目線に立った直販を強化する。数年前から顧客に合わせた組織体制を目指し、縦割りの組織を改めるなど既に具体の改革を進めている。
 i-Conのプロジェクトチームも立ち上げ、「17年あたりには形が見えてくるだろう」と語る。

◇取り組み自体がi-Conに

 同社は09年、TS(トータルステーション)とGNSS(全地球測位航法衛星システム)の両方で使用できる3次元施工用アプリケーション「ロードランナー」を国内市場に投入した実績がある。ミスを減らし、職員の負担低減を実現する3次元計測システムとして、既に国土交通省直轄やNEXCOの現場など国内の100を超す現場に導入され、リピート率も高まっているという。だからこそ「これまで手掛けてきたことがそのままi-Conになった」との自負がある。「i-Conを実際に導入するゼネコンや地域建設企業にノウハウとバリューが残り、皆が“幸せ"になる、ことが一番重要だ」とも。

◇現場情報を製品に環流

 加えて建機のマシンコントロール、マシンガイダンスも、2次元と3次元をうまく使い分けたり、UAV(無人航空機)やレーザースキャナー(LS)、バックパック型LSによる歩行計測を組み合わせた現況・出来形測量も積極的に提案していく、施工現場の情報を製品やサービスへフィードバックさせることを繰り返し、同社への信頼度を高めていくという。
 11月には国交省近畿地方整備局福井河川国道事務所がヘリコプターを使った「航空レーザー測量」で九頭竜川中流域の横断図面づくりを実施する中で、波長が短く川底の形まで把握できるグリーンレーザーを全面的に活用し、河川の横断図を作成する全国初の試みにかかわった。レーザー測量の使途は今後「海や川にも広がるだろう」と見据えている。

0 コメント:

コメントを投稿