【i-Conニュース】地上型LSに公共測量マニュアル整備へ 国土地理院


 国土地理院は、地上型レーザースキャナー(LS)の測量技術マニュアル案を2016年度末までに作成する。これにより、同機器の使用が17年度から標準化されるため、公共測量での導入が加速するとみられる。公共事業の川上にある測量業務の3次元化は、国土交通省が進める建設生産システムのICT(情報通信技術)化に直結するだけに、今後の動向が注目される。


 公共測量作業規定に定められていない測量方法や機器は、新測量技術マニュアルの作成(国土地理院所管)によって公共測量で活用できるが、地上型LSにはまだない。
 MMS(モービルマッピングシステム)、GNSS(全地球測位航法衛星システム)については既に準則への規定が済んでおり、UAV(無人航空機)は昨年3月に公共測量マニュアル案がとりまとめられている。
 現状での地上型LSについては、使用希望者が当該技術(マニュアル未整備技術)の精度と作業能率などを検証し、同院に対し確認を求めることで使用できる(作業規定の準則第17条の適用)。
 国交省各地方整備局などがi-Construction (アイ・コンストラクション)の「ICTの全面的な活用(ICT土工)」の一環として試行する、 3次元測量で地上型LSを導入する場合は特例手続きが不可欠となる。
 同マニュアルは、特例上の“精度証明"に当たるため、作成によって検証作業が不要となる。つまり、各発注機関は国土地理院への届け出のみで、地上型LSの測量に取り組める。
 一方、 ICT活用工事の起工測量も公共測量に該当するものの、 測量法5条は「局地的測量」と 「高度な精度を必要としない測量」 を除外していることから、 慣例として新測量技術の使用に関する確認作業は実施していない。
 国土地理院では、 産学官でつくる 「公共測量に関する課題の調査検討委員会」 を立ち上げ、 地上型LSの新測量技術マニュアルの作成を進めている。 調査検討業務は日本測量協会が担当している。
 金沢工業大学と北陸地域のコンサルタント企業で構成する地上型レーザー計測マニュアルワーキンググループ (WG)では、 実証実験を通じ、国内で使用されている全メーカーの地上型LSの特性、性能などを調査。 その成果が今回のマニュアルづくりに大きく寄与している。WGを主宰する同大の鹿田正昭副学長は「われわれの研究 (成果)が全国に広がっていけば」と“北陸発"に期待を寄せる。
 地上型LSは樹木などを伐採せずに地表面を計測できるため、UAVと比べ、現場作業は簡便に済む。ただ、データ整理に伴うフィルタリング(支障物の間引き)に一定の時間が掛かる。
 日本海コンサルタントの西本憲正氏は「作業日数でメリットは少ないかもしれないが、測量の精度、データの価値が違う」と普及に自信をのぞかせる。
 WGには同大、日本海コンサルタントのほか、アルゴス、金井度量衡、桑原測量社、国土開発センター、上智、新日本コンサルタント、ナチュラルコンサルタント、阪神高速技術が参加している。

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