【建機メーカーTOPに聞く】営業マンの教育が急務 日立建機 辻本雄一社長


 「地域によって回復の兆しも見えたが、世界全体で厳しい1年だった」と振り返る。国内は排ガス規制の駆け込み反動減が続き「特に油圧ショベルの需要が落ち込んだ」。景気の不透明感が続く中国は「2016年6月以降、徐々に当初予想に対して上振れの傾向が表れ底打ち感が出てきた。直近のピークの10年度にはわれわれ外資メーカーの需要が約11万台だったが、16年度の予想は2万2000台程度と本格回復にはほど遠い」


 「急に回復することはなく依然として厳しい状況は継続するだろう。需要が回復しない前提でさまざまなことを考えなければならない」と慎重に見通す一方で、「新興国をはじめ各地域のインフラ整備は急務」ととらえ、「5年、10年、20年という中長期で見れば変動はあるにしても必ず回復していく」と力強く語る。

 特に国内は「大きく需要が伸びていくことはない。一定の量が継続していく」とし、現状の海外の事業比率約70%については、新興国の伸びを中心に「80%程度に増えるのではないか」と見通す。

 ただ国内では、国土交通省が進めるi-Construction(アイ・コンストラクション)施策により、一部の自治体が積極的な取り組みを進めつつある。今後は地方展開が課題となるも、地域の中小領域への普及の足掛かりとしてi-Con普及加速事業もあり「今後進展してくるのでは」と期待を寄せる。

 i-Con対応として、測量機器メーカーなど約20社のパートナー企業の技術を活用し、最適なソリューションを顧客の要望に応じて提供する取り組みを加速している。「情報化施工について全く分からないというユーザーもいれば、全部または一部を手掛けたいという要望もある。多様なメニューをそろえてニーズに応えるべく、今後もパートナーを拡大したい」と前向きだ。あくまで「これまで蓄積されたノウハウを奪うことも押し付けることもしたくない」とも。

 i-Con対応の一翼を担う拠点として16年10月に開設した「日立建機ICTデモサイト」の来場者数は既に800人を超え、「予想以上に盛況だ」と表情を緩める。将来的には「実際の施工現場が“デモサイト"になるのではないか」としつつ、当面は「ニーズを見ながら、これを核にもう少しコンパクトなデモサイト開設」を考える。「われわれの側も本格的に整備をしなくてはならない」と力を込めるように、営業マンの教育が「急務」とする。

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