【建機メーカーTOPに聞く】ユーザー現場主義貫く コベルコ建機 楢木一秀社長


 2016年4月にコベルコ建機とコベルコクレーンが合併、“新生コベルコ建機"となった。この間の市場環境は「非常に厳しかった」と振り返る。特に重機ショベルは、国内需要がピークだった13年度の半分の約2万台に低迷、クローラクレーンも主に東南アジアでの需要が前年比40%減と、リーマンショック後の水準に減少減産を余儀なくされた。一方、17年度はショベル需要が上向いたインド、底打ち感のある東南アジアと中国のほか、原油相場の回復を優先したOPEC(石油輸出国機構)減産合意もあり「需要が増えるのではないか」と読む。


 21年3月期を最終年度とする新中期経営計画では、グローバル建機メーカーとして売上高10位以内の地位確立を掲げており、「着実にシェアは上がっている。特にインドでは存在感のある位置になった」と自信をのぞかせる。16年3月期に19.5%だった重機ショベルの国内シェアは、17年3月上期にレンタル向け販売に苦戦したが「20%を超えるのでは」と期待を寄せる。

 クレーンとショベルに特化しているため「地域特性に合った“強弱"ある商品を開発し、存在感を出していく」と徹底した“ユーザー現場主義"を貫く。時代のニーズである「さらなる省エネ」に貢献するとともに、「ブームやアームのたくましさを強化する」

 国土交通省のi-Construction(アイ・コンストラクション)施策への対応も強める。16年6月には「ICTホルナビ推進室」を創設、独自の情報化施工ブランドとして立ち上げたマシンガイダンスシステム「ホルナビ」を軸に、測量トップ3社との連携を強みに顧客の目線に立ったマルチシステムを提供している。
 「時間はかかるが情報化施工は確実に広がる」と感じているからこそ、17年度は香川県ほか全国5カ所でICTデモサイトの開設を目指す。「実際にマシンガイダンス機を見て、触れて、“味見"してほしい。その上で、ICT対応を進める場合はお手伝いしていく」と意気込む。「営業マンの教育にも役立つはずだ」とも。

 将来的な予想は難しいが、「国内では人口減などから需要の増加が見込めない。ただリニューアルによる解体機の需要は見込める。林業の分野にも引き続き注力する」。現状6割程度の海外向け売上高は「さらに増える」と予想するも、国内を「最先端技術が生まれるマザーファクトリーであり、世界の市場に向けた“鍛えられる市場"だ」と重視する。

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