【建機メーカーTOPに聞く】ICT建機の割合倍増 CATジャパン ハリー・コブラック代表取締役

2017年の経営環境は「9月から始まる排ガス規制に大きな影響を受ける」と読む。昨年は油圧ショベルの需要が減少するなど、「とにかく大変な1年だった」と振り返るが、「すべてが暗いわけではなく、ことしは今後数カ月で東京五輪の需要が出てくると期待している。少なくとも五輪まで、少しは伸びていくだろう」と慎重に見通す。


 国土交通省が進めるi-Construction(アイ・コンストラクション)への対応は重要課題だ。「顧客には認められつつある。これが何より重要だ」とし、「今年度は売上高全体に占めるICT(情報通信技術)建機の割合を昨年度に比べて倍増させたい」と意気込む。引き続き「顧客のニーズを見極め、パートナーとしてアドバイスをし、全力でサポートしたい」とも。

 今後、国内の現場のICT化をめぐり建機各社の競争が本格化することが予想されるが、そもそも「複数のメーカーから(顧客が)選択していくのがあるべき姿」ととらえている。

 キャタピラーとして「最初に(3次元データを扱う)ICT建機を世に送り出した自負と責任」があり、国内のICT活用工事と同様の現場を世界中でサポートしてきた実績もあるからこそ、「ICT建機はもとより、データ活用の多様なソリューションをそろえている」ことが強みとなる。

 ただ、「2次元で十分だと感じている顧客が多いのも事実。(投資余力が乏しい多くの地域建設企業にとって)ICT活用がゼロの状態から3次元のICT建機を持つのはハードルが高い。まずは手ごろな価格の2次元ICT建機を試してもらい、本当に便利だと思えば、すぐに3次元のシステムにアップグレードして使える」と、ステップアップ機能を前面に打ち出して他社との差別化を図る。

 「危険な現場が多く、災害発生率が最も多い林業にもICTを活用したい」と前向きだ。16年10月には、京都府福知山市で開かれた「林業展」に出展。林業における「安全」をテーマに林業仕様機の展示のほか、情報化施工対応機「Cat320E」による法面作業を披露して情報化施工の林業への活用を提案するなど「活況だった」と振り返る。

 業界によって状況はそれぞれだが、「テクノロジーを売るのは現場。現場にメリットがあれば売る」というスタンスは変わらない。「顧客の利益を拡大できれば、それが何よりもうれしい」と表情を緩める。

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