【挑戦! i-Construction38】航空測量技術をフィードバック 中日本航空のドローンレーザー測量


 i-Constructionでは、UAV(無人航空機)を使った空中写真測量がよく使われる。中日本航空は、UAVにレーザースキャナー(LS)を搭載して直接点群を取得するドローンレーザー測量サービスを展開している。同社は1996年に公共測量として初めて、有人ヘリコプターにレーザー計測機を搭載した。その後、水中を透過する特徴を持つ「グリーンレーザー」を使った水面下の地形を取得する計測もスタート、空中から陸地と水底の連続地形計測も実現した。
 LSを使った計測は当初、農業などでも利用されている産業用無人ヘリコプターで開発を進めていたが、ICT土工で自律飛行が求められているため、UAVに搭載することにしたという。



◇写真とLSの違い

 ここで、空中写真測量とLSによる点群生成の違いを見てみたい。空中写真測量は、複数のステレオ写真から特徴点を抽出して3次元モデルを生成する。一方でLSは、地上に直接レーザーを当てて座標そのものを取得する。精度の面では当然LSの方に軍配が上がる。
 それに加えて、LSによる計測の利点は、建物や樹木を含んだ地球表面の高さである「数値表層モデル(デジタル・サーフェス・モデル=DSM)」と、建物、樹木などを取り除いた「数値標高モデル(デジタル・エレベーション・モデル=DEM)」の両方が取得できる点だ。
 なぜそのデータが取得できるかというと、レーザーのビームが地上に反射して帰ってくると、レーザーはある程度の面積を持っているため、ファーストパルスとラストパルスという2種の信号が計測できる。
 始めのパルスは樹木などの表面からの反射で、最後のパルスは地表面と推計できる。こうして作成したDEMを使えば、起工測量などで樹木・雑草などが生えていたとしても、伐開作業なしである程度の現況データを取得可能になるのだ。

◇LSドローン「TOKI」

 こうした利点を持った同社のレーザー計測装置「TOKI」は、ciDrone社製の大型UAVに、視野角330度のレーザースキャナー(リーゲル社製)を搭載、1㎡当たり300点の超高密度スキャンができる。
 一般的なUAV搭載LSによる計測では、地上型のLSに比べて点群密度が荒くなるため、構造物のエッジや電線などの細いものの計測が苦手だが、同社のサービスであれば、1cmの段差まで識別が可能になる。
 視野角もUAVの自機位置より上まで計測できるため、谷地形の中腹から上部のデータをとることもできるという。

0 コメント:

コメントを投稿