【挑戦! I-CONSTRUCTION41】国交省が基準類を「カイゼン」 新たに新設・改訂された12の基準類


 4月から新年度を迎え、i-Construction(アイ・コンストラクション)にも、再び変化が訪れた。
 2016年3月に整備された15の技術基準類について、1年間のICT活用工事の経験も踏まえて7つの基準類を改訂した。また新たに、12の基準類の新設・改訂も行われたのだ。測量成果についても2つの技術基準類を新設した。国土交通省ではこれを「カイゼン」と呼んでいる。新設・改訂のねらいについて、具体的に解説してみたい。


◇改訂のねらい

 基準類の見直しは、昨年3月に公表した基準類をベースにして、1年間かけて全国で実施した活用工事584件の経験を踏まえて、現場などから寄せられていた問題点をカイゼンした。

 その課題は、大きく3点ある。(1)小規模工事に導入した場合などに積算と実態があっていないこと(2)UAV(無人航空機)測量・出来形管理のラップ率が厳しすぎること(3)既に現場に普及しているトータルステーション(TS)の活用を広げることだ。

 より効率的に、また小規模な工事に安価な技術をもっと活用しようというねらいがある。

◇新設された12の基準類と測量系の2つ

 今回の改訂では、12つの基準類が新たにラインアップされた。新基準は、次に掲げるが、公共測量マニュアルに地上型のレーザースキャナー(LS)が加わったこと、コマツのICT建機キャビンに付いているようなステレオ写真から点群を取得するタイプの出来高算出に対応したこと、現場にあるTSや、GNSSローバーを使って出来形管理ができるようになることが主な点だ。

 また、最近出てきているUAVにLSを搭載したタイプも出来形管理に利用できるようになった。地上のTSからUAVの座標を取得して、標定点を少なくする写真測量にも対応した。

 測量成果データの3次元情報高度化に向けても、2つの新設基準類が登場した。

◇新規の基準類

 小規模工事への適用拡大や新技術活用に関わる新規8件の基準類は次のとおりだ。
〈測量・調査・設計〉
 ▽「地上型レーザースキャナー(LS)を用いた公共測量マニュアル(案)」

〈施工〉
 ▽「ステレオ写真測量(地上移動体)による土工の出来高算出要領(案)」▽「TS(ノンプリズム方式)を用いた出来形管理要領(土工編)」▽「RTK-GNSSを用いた出来形管理要領(土工編)」▽「無人航空機搭載型レーザースキャナーを用いた出来形管理要領(土工編)」

〈検査〉
 ▽「TS(ノンプリズム方式)を用いた出来形管理の監督検査要領(土工編)」▽「RTK-GNSSを用いた出来形管理の監督検査要領(土工編)」▽「無人航空機搭載型レーザースキャナーを用いた出来形管理の監督検査要領(土工編)」

 これらに加えて、測量成果データの3次元情報を高度化するため、「設計用数値地形図データ(標準図式)作成仕様【道路編】(案)」「設計用数値地形図データ(標準図式)作成仕様の電子納品運用ガイドライン(案)」の2つも追加されている。

◇従来の「15の基準類」も7つ改訂された

 2016年3月に公表した「15の基準類」のうち、改訂された7つは、以下のとおり。
〈測量・調査・設計〉
 ▽UAVを用いた公共測量マニュアル(案)=ラップ率の規定の緩和、標定点の設置・計測ルールの緩和、明確化▽3次元設計データ交換標準(同運用ガイドラインを含む)=ICT土工の実施を通じて得られた知見の反映及びICT舗装工に適用させるための修正

〈施工〉
 ▽ICTの全面的な活用の実施方針=ICT舗装工やCIM等工種拡大に伴う改訂▽土木工事施工管理基準(案)(出来形管理基準及び規格値)=新たに追加した3次元計測機器の出来形管理要領名称(TS、TS(ノンプリズム方式)、RTKGNSS、無人航空機搭載型レーザースキャナー)の追記
 ▽写真管理基準(案)=新たに追加した3次元計測機器の出来形管理要領名称(TS、TS(ノンプリズム方式)、RTKGNSS、無人航空機搭載型レーザースキャナー)の追記
 ▽空中写真測量(無人航空機)を用いた出来形管理要領(土工編)(案)=ラップ率の規定の緩和と、標定点の設置・計測ルールの緩和

〈検査〉
 ▽空中写真測量(無人航空機)を用いた出来形管理の監督・検査要領(土工編)(案)=空中写真測量(無人航空機)を用いた出来形管理要領(土工編) (案)をふまえた修正

〈積算基準〉
 ▽ICT活用工事(土工)積算要領=施工パッケージ積算対応

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