【挑戦! I-CONSTRUCTION43】小規模現場で容易に座標取得 現場のTSも活用可能に

今回は引き続き、新設・改訂された基準類の目的と解説を行う。小規模工事に対応して一般的なトータルステーション(TS)やGNSSを活用する部分と、ステレオ写真やUAV搭載型LSなど新たな技術への対応、そして地上型レーザースキャナー(LS)を用いた公共測量マニュアルの新設について見てみたい。



◇小規模工事対策

 現場では、工事基準点、出来形などを計測するためにトータルステーション(TS)を保有している施工者も多いだろう。国土交通省は価格が高く外注することが多いUAVやLS以外に、施工者がすでに保有しているTSやGNSSローバーを有効活用したいと考えている。
 UAV・LSは多点観測が得意で一度に大量の点群を取得するが、TSやGNSSローバーは精度が高い座標を1点ずつ取得できる。例えば小規模な土工や多点観測で欠測があった場所については、人力でプリズム、ローバーを移動するか、ノンプリのTSで観測できれば、容易に3次元座標が取得できる。今回の新設・改訂では、ここに焦点を当てた。


◇要領はどう変わった

 そのため国交省では、既存の情報化施工向けの「TSを用いた出来形管理要領(土工編)」に、面管理の規定を追加してICT活用工事に利用できるようにした。新設の「TS(ノンプリズム方式)を用いた出来形管理要領(土工編)」「RTK-GNSSを用いた出来形管理要領(土工編)」では、LS、GNSSと同等として扱えるTSのノンプリ機能、ローバーなどをICT活用工事に利用可能としている。
 これらTS、GNSSローバーは、多点観測には向いていない。そこで規定を1㎡あたり1点以上と、LSなどと比べて大きく緩和している。GNSSは、RTK、VRSの両方式を想定しているという。
 ステレオ写真測量については以前も触れたが、出来高部分払い時の簡易数量算出方法として、自己位置が計測されている状況でのステレオ写真測量を追加した。これはコマツのICT建機キャビンに搭載されているカメラや、デジカメ2台を使ったステレオ写真測量を想定している。
ステレオカメラが搭載されている建機


◇地上型LSの測量マニュアル

 国土地理院では「地上レーザスキャナを用いた公共測量マニュアル(案)」を新設したが、公共測量だけでなく、i-Constructionに係る測量作業において適用することを前提にしている。公共測量での利用については、大縮尺地形図の作成や縦横断面図の作成に、ICT工事では3次元点群データによる面的な土量管理などへの活用を視野にしている。
 マニュアルでは、数値地形図データを作成するための測量手法である「地上レーザスキャナを用いた地形測量」と、三次元点群データを作成するための測量手法である「地上レーザスキャナを用いた三次元点群データ作成」を規定した。

建設通信新聞(見本紙をお送りします!)

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