【挑戦! I-CONSTRUCTION47】地方整備局・自治体からも要望続々 i-Con推進コンソーシアムのニーズ調査


 国土交通省は、i-Constructionの推進に向けて、産学官が連携してIoTや人工知能(AI)を現場に導入するため、「i-Construction推進コンソーシアム」を発足している。コンソーシアムは、技術開発・導入WG、3次元データ流通・利活用WG、海外標準WGの3つのワーキンググループを設定し、それぞれのミッションを進めている。
 なかでも「技術開発・導入WG」は、最新技術を現場に導入するため、企業が持っている技術(シーズ)と、発注者や施工者がほしい技術(ニーズ)をマッチングさせるのが目的だ。
 4月に初めてのニーズ説明会を開き、全国の地方整備局や地方自治体、高速道路会社、ゼネコンが、ほしい技術についてそれぞれ発表した。さらに5月29日には、技術を保有している側が製品やサービスを売り込む「ピッチイベント」も行われた。


◇ニーズ説明会

 ニーズ説明会では、画像解析技術、地下埋設物などの把握、構造物点検・モニタリング、遠隔地からの状況把握やデータ・ソフトの標準化などに対して、29件ものニーズが発表された。
 ニーズの特徴を見てみると、地方整備局からの要望として多かったのが、災害時の状況把握に関するものだ。
 関東地方整備局は、1昨年の関東・東北豪雨で常総市が浸水したが排水ポンプ車の配置に苦労したという。そこで空撮画像を元にエリアの浸水深を計測し、浸水容量を自動算定できる技術を求めた。
 近畿地方整備局は、河川横断測量で行っている浅深測量をデジタルカメラなどで行う技術と、広域での土砂動態監視を継続的に行う技術を、中部地方整備局は、維持管理で費用がかかっている国道の除草についてICTを活用した除草車の開発と、経験の浅いオペレーターでも複雑な除雪グレーダーを操作できるシステムがほしいとしている。

◇監督・検査でも

 このように、国からは災害対応や維持管理にかかわる要望が多かったが、一方で現場の監督・検査にかかわる要望もある。
 東北地方整備局からは、監督職員が現場に行って出来形や施工状況を確認するが、施工者が確認した出来形を再び監督職員が確認することについて非効率だという考え方から、ドローンやウエブカメラをうまく使って、画像計測で出来形の段階確認や品質状況の確認をしたいという要望も出た。
 和歌山県は、出先機関の工事監督業務で現場立ち会いが大きなウェートを占めており、片道1時間以上かけて現場に行かなくてはならず、音声と映像、3次元図面データを使った映像協議があれば、立ち会い回数が減り、受発注者ともに大きな時間短縮が可能で生産性も上がる、と技術開発への期待を話した。

◇個別相談も盛況

 それぞれのニーズ発表者は、4分という持ち時間の中で、真剣にニーズについての説明を展開した。発表後は別室で個別相談会も行われたが、多くの発表者にシーズを持つ企業などが訪れ、活発な意見交換が行われていた。
 またこの日には「建設技術研究開発助成制度」についての制度説明も行われた。これはi-Construction推進にかかわる技術開発を行う、研究機関の研究者、法人、民間企業などに対して、10-15課題を対象に、年度上限1000万円程度の助成金を交付するというもの。

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