【挑戦! I-CONSTRUCTION58】女性技術者が会社超えネットワーク 道建協「なでしこエンジニアの会」に密着①

日本道路建設業協会のワーキングとして組織されている「なでしこエンジニアの会」。道路会社、レンタル、測器メーカー、建機メーカーの女性有志約30人が、i-Constructionや道路業界の発展を目指して運営している。今回は、この「なでしこ会」の活動に密着した。



◇講師を持ち回り

 この会は、2カ月1度のペースで東京・八丁堀の建設会館に集まり、i-Conや道路施工技術、施工機械の仕組みなどを自主的に学んでいる。8月上旬にも会合を開き、3次元設計データ作成の仕組みと、今年度から新たに導入された国交省のICT舗装工についてのレクチャーを行った。
 毎回、参加している各社が持つノウハウを、メンバーに水平展開できるよう、それぞれが順番に講師を持ち回りして講習したり、女性活躍のためのディスカッションなどを展開している。

◇職場の枠を超えて

 この会が発足したのは2012年1月だ。はじめは「女性エンジニアの会」として道路会社、建機メーカー、レンタルの7社7人が集まり、自主的な勉強会組織として発足した。その後、会員数が増え、翌年に現在の名前となった。
 14年4月、道建協の技術および施工管理部会の技術ワーキングとして承認され、道建協の組織として活動を始めた。
 現在のメンバーは、工事、設計、研究開発、営業、整備といったセクションで働く女性たち。
 会の中心メンバーである前田道路の笹本昌代さんは、「建設業界で働く女性は、どうしても数が少なく、男性中心の職場の中で孤立しがちな面がある。会社の枠を超えて、女性同士で話をすると悩みや孤独感も解消できる」と、会の価値について話す。

◇技術者のつながり

 ワーキングで取り扱っている課題は、かなりの広範囲に及ぶ。人材、環境、能力開発などが主要なテーマで、舗装分野で女性技術者がさらに活躍するための取り組みを研究している。
 一般的な女性活躍の会と違うのは、「この会は、現場にきれいな女性用トイレを入れることではない」(笹本さん)という点だ。女性技術者が横のつながりを持ってコラボレーションし、一人という点の存在が線になり、いずれ業界を超えた面への展開を狙っている。
 会では、i-Conの導入により、女性でも施工分野でできることが広がれば、女性技術者も増加し、労働力不足解消への一歩になる。女性技術者が継続して職場に入れば、上司として育成できる環境にもつながり、離職が減ったり、ステップアップも可能になる。女性が当たり前に職場で活躍できる環境が整えば、会社も分野を限定せずに女性採用が可能になり、スパイラルアップが形成されると考えている。 (つづく)

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