【挑戦! I-CONSTRUCTION62】実際の工事データで学ぶ 「実践ICT土工」編がスタート



 この連載では、これまでにさまざまな題材を取り上げてきたが、今回からは実際に国土交通省の直轄工事として発注されたICT土工のデータを使い、写真測量から、3次元設計データ作成、施工計画、疑似ICT施工、出来形管理、補完計測、電子納品までのステップを実践してみる。
 連載にあたっては、ソフトウェアベンダーの福井コンピュータ、レンタル会社のアクティオ、カナモト、西尾レントオール、測器メーカーのニコン・トリンブルの協力を得て、各社からの社員を迎え、講習会形式での実践体験を行った。




◇題材は高規格道路

 今回、実習に使うのはある直轄工事で発注された土工工事。高規格道路の盛り土区間で、UAVによる空中写真測量で現況測量を行って点群化したデータを元に、発注者からの発注図面で3次元設計データを作成、3D-MCのブルドーザーと3D-MGのバックホウを使って工事を進め、再びUAVで出来形測量をして、管理帳票を作成し電子納品した現場だ。
 その工事で使用した「I-CONフォルダ」や発注図面、UAVで撮影した写真の提供を受けて、講習会で起工測量から電子納品までのプロセスを再現する。
 使用するソフトは、福井コンピュータの点群処理ソフト「TREND-POINT」、CADソフトの「EX-TREND武蔵」、施工計画などを立てられる「TREND-CORE」、補完計測を行う「TREND-FIELD」だ。

 また空撮写真から点群を生成するためにAgisoft社の「PhotoScan」を使用し、疑似施工としてはトプコンから提供していただいた「3D-OFFICE」「3DMC」と、ニコン・トリンブルから提供していただいた「HCE BuisinessCenter」「Trimble MCGSim CB460」を利用した。
 疑似施工とは言っても、3次元設計データを作成してからUSBメモリに、マシンコントロール用データを書き出し「3DMC」や「Trimble MCGSim CB460」というエミュレーターに読み込ませれば、建機のキャビンに搭載しているのと同じコントロールボックス画面が表示される。

◇複雑な発注図面


今回使用する実工事データ
講習会に参加してくれたのは、総勢6人。日ごろからi-Constructionについてのプレゼン説明まで担当するICT施工の専任担当者から、レンタル会社の営業所で機械整備を担当している人、日ごろはICT施工とは縁のない人事担当の方など、熟練度には大きな差があるメンバーだ。
 当日は朝9時ころから講習を始め、夕方まで丸一日かけて9つのフェーズに分けた処理を行った。
 以前のこの連載で、3次元設計データ作成を講習会形式で行ったレポートも掲載したが、当時の発注図面はデモンストレーション用の単純なモデルを利用したが、実際の発注図面を開くと、その複雑さは桁違いだ。対象工事はインターチェンジになっており、本線へとつながるランプが2本ある。工事用の基準点なども実際の平面直角座標で構成されていて緊張感も増す。次回から、複雑な実工事データとの奮闘記を連載する。(田中一博)

建設通信新聞(見本紙をお送りします!)

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