【挑戦! I-CONSTRUCTION63】PhotoScanで点群を生成する 「実践ICT土工」②


 「実践ICT土工」で最初の作業は、現況測量から始める。現場の起工段階で実際にUAVを飛行させて撮影した現場の航空写真を、インターネットからダウンロードした「PhotoScan Professional」のデモ版にドラッグして読み込ませる。
 このソフトは、実際に購入すると3499米ドル(約40万円)もする高価なものだ。デモ版は結果の保存こそできないが、実際の作業手順を学ぶなら十分に使える。
 点群生成ソフトウェアは、このほか代表的なものとしてPix4D社の「Pix4D mapper」、トプコンの「MAGNET Collage」などがある。ほかにもインターネット上のクラウドサービスも多数存在しており、価格や使用頻度を考えて自社でのソフト購入やサービスとしての購入を検討したい。



◇UAV写真を解析

 今回は、10回程度のパスで撮影した、369枚の写真をソフトにドラッグして落とし込む。即座に各写真の特徴点から写真を並べ替え、UAVの飛行経路が画面に再現される。この状態でも写真に保存された位置情報から緯度経度、高度が取り込まれているが、改めて座標系を設定する。
369枚の写真をソフトにドラッグ
初期設定では座標系が国際規格であるWGS84となっているが、これを、国土地理院の測地成果2000の平面直角座標系に変更する。日本は、全国を19の系に分けて原点が設置されており、施工場所に対応する系を設定する。その後、工事基準点と標定点の平面直角座標をCSVファイルから読み込む。
WGS84を平面直角座標系に変更
データの順番は、点名、X、Y、高度の順で指定するが、この時に数学座標系か測量座標系かで、XYが入れ替わってしまうので注意が必要だ。数学座標系では縦軸がY、横軸がXだが、測量座標系では縦軸がX、横軸がYとなる。
 インポート画面には、ほかにUAVの姿勢をヨー、ピッチ、ロールで読み込むこともできるが、今回は記録されていないので入力しない。

◇標定点をひも付け

 次はそれぞれの写真に写り込んでいる標定点を探す。UAVによる起工測量の場合、あらかじめ地上に国交省の規定に合わせて標定点を配置する必要がある(地上からTSでUAVを追尾する製品では標定点が不要な場合もある)。
空撮写真に写っている標定点

空撮写真に写っている標定点(拡大)

 国土地理院が出している「UAVを用いた公共測量マニュアル(案)」では、外側標定点を、計測対象範囲を囲むように配置し、隣り合う外側標定点の距離は100m以内としている。
 また、内側標定点は最低1点が必要で、内側標定点とそれを囲む標定点との距離は200m以内と規定している。
 検証点については、標定点の総数の半数以上を設置し、計測対象範囲内に均等に配置する必要がある。
 標定点は、点群処理ソフトによっては、写真に写った特殊なバーコードを自動で読み取るケースもある。フォトスキャンには、地上に設置するためのマーカーを印刷する機能もある。
 今回の写真には標定点の脇に、点名が地上に書いてあるので、インポートした点名と合致させてひも付けしていく。(田中一博)

建設通信新聞(見本紙をお送りします!)

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