【挑戦! I-CONSTRUCTION65】生成した点群を処理する 「実践ICT土工」④


 前回、フォトスキャンを使ってUAVの空撮写真から、起工測量用の点群を生成した。フォトスキャンから出力されたファイルはTXT形式で、点群はXYZ、RGBという順番で記述されている。データサイズは534メガバイト、点群の数は1300万点だった。このファイルを、今度は福井コンピュータの点群処理ソフト「TREND-POINT(トレンドポイント)」に読み込ませる。

 トレンドポイントは、8月にメジャーアップデートされたばかりで、現在のバージョンは5だ。扱える点群データのフォーマットは、TXT形式だけでなく、レーザースキャナーであれば、TOPCON、FARO、LEICA、RIEGLの各メーカーのもの、また航空測量で使うフォーマットのLAS、レーザースキャナー用のE57形式なども対応している。
 またニコン・トリンブルのスキャナーであっても、同社のLAS形式ファイルを一度、Business Center-HCEなどのソフトで開き、TXT、CSVなどに変換出力しておけば、難なく読み込める。
 点群ファイルは、あくまでXYZの座標と、点群色のRGB、強度などが列で並んでいるだけなので、エクセルの行と列のように、並び順を点群ソフトで指定すればよい。

◇不要物の除去

 点群ファイルを上手く読み込むことができると、図のように平面直角座標で点群が並び、立体として画面に現れる。マウスでつかんでぐりぐりと動かすことも可能だ。UAVで写真を撮影しただけで、現場がここまで立体化されると気持ちがいい。
 まずこの読み込んだだけの状態で、道路のあたりを拡大すると、やはり自動車、建機、電柱といった「地物」や、UAVの操縦員などが写り込んでいる。われわれがほしいのは現況の地表面なので、こうした余分な点群を掃除しなくてはならない。
車の点群だけを選び
点群を削除
とりあえず電柱を削除してみる。
 ファイルメニューの「編集」から点の削除を選び、点群をできるだけ側面から見る形にして、矩形で余分な電柱部分だけを選択する。選択された点群が赤く変わるので、うまく選べたら削除ボタンを押す。これで点群がなくなった。
 選択方法には、矩形、円形、多角形、なげなわといった2次元での選択方法に加え、直方体や円柱など、3次元での選択方法もある。立体の場合は、視点をオルソ状態にして、余分な車などの上空に行き、対象区域を選択した後、スライダーで高さを調節していくと、上手に車や建機だけを選び出せる。
円柱で範囲を決め
電柱だけを選び出す
電柱を消す場合だが、対象の電柱を拡大して真上からの視点にする。次に電柱の中心から円柱での3次元選択を選び、円柱の下部をスライダーで変更して、大切な地表面を選択対象から外す。すると電柱だけが選択されるので、点群の削除を行えばよい。
同様に地物を選択して
消去した
こうした点群選択の方法は、DTPソフトのフォトショップやイラストレーターの感覚に近い。また効率よく選ぶには経験やコツが必要なので、たくさん点群を編集して感覚を養っていきたい。(田中一博)

建設通信新聞(見本紙をお送りします!)

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