【挑戦! I-CONSTRUCTION68】本当に迅速・簡単にできた YDNアプリでUAV測量

今回は「実践ICT土工」をお休みして、UAVによる空中写真測量の実践編を行う。連載61回目に紹介した、やんちゃな土木ネットワーク(YDN、事務局・正治組)が開発したi-Construction支援ドローン自動航行アプリ「Drone-ize×YDN PRO」(3万4800円)を使って、実際の空中写真測量を行ってみる。今回は日本キャタピラーのご協力をいただき、埼玉県秩父市にある「D-Tech Center」をお借りして、正治組の大矢洋平土木部部長らと一緒に現況計測を行う。
日本キャタピラーのD-Tech Center

◇本当に設定が簡単

 今回使用するUAVは、DJI社のMAVIC PROだ。わずか12万円程度で購入できる機体ながら、30分間の飛行が可能で、搭載しているカメラもi-Conで定められている画素基準を満足できる。重量も1㎏を切っており、持ち運びも簡単だ。
 自分の持っているi-Phoneに、Drone-izeアプリをインストールし、MAVICと接続設定する。アプリからMAVICを選んで、アプリに表示される地図上で、計測したい範囲をタップして囲むだけで、自動的にi-Conに対応した解像度やシャッター間隔、撮影写真のラップ率が自動設定される。これで設定は完了。はっきり言って、ほとんどやることがない。
 すると総飛行距離、撮影範囲面積、飛行時間、撮影枚数が計算される。今回は、飛行距離500m、飛行時間3分45秒、112枚の写真を撮影するようだ。
Drone-izeアプリで飛行ルートを設定

◇標定点を設置、撮影

 次にトータルステーションを後方交会法で、ヤードにある小山の上に任意点設置した。このセンターには、いくつか既設の基準点が置いてあるので、数分で設置が完了した。
 撮影した写真を、後ほどフォトスキャンを使って点群化するが、あらかじめフォトスキャンのソフトから標定点を印刷するためのPDFを出力しておく。今回は、このファイルを一般的な複合機からA3で印刷したものを、10枚ヤードに石で固定した。
 標定点を撒いたら、測量用のミラーでTSから3次元座標を計測する。今回は10点を計測するのに約15分ほどかかった。
 いよいよMAVICを飛ばす。今回はD-Tech Centerの女性職員の方に、操作をお任せした。コントローラーにi-Phoneを取り付けて、飛行ボタンを押すだけで、MAVICは自動的に測量開始点まで飛行し撮影を始める。
 当日は台風一過で約5m程度の風が吹いていたが、MAVICは約4分で撮影を終えて無事に帰還した。

◇フォトスキャンで点群

 撮影終了後は、MAVICからマイクロSDカードを取り出し、パソコンに写真をコピーする。カードには、普通のデジカメと同様にフォルダに写真が収まっている。
 フォトスキャンでは、平面直角座標9系を選択して、撮影した112枚の写真をドラッグするだけで大まかなモデルが生成される。あとはCSVで、10点の標定点座標を読み込ませて、写真に写り込んでいる標定点と合致させていく。高密度クラウドの生成を行うと、あっという間に写真のような点群ができあがってしまった。MAVICをケースから取り出して1時間半ほどで、空中写真測量が完了した。
 UAVやソフトの進展は想像以上に早い。これほど簡単に現況測量ができるようになっている。皆さんの現場でも、導入してはいかがだろうか? (田中一博)
あっというまに、点群が完成した

建設通信新聞(見本紙をお送りします!)

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