【挑戦! I-CONSTRUCTION73】数値標高モデルから地形取得 現場で活用できるモデル作成

UAVやレーザースキャナ(LS)などを使って起工測量を行った場合、工事区域の点群やTINデータは作成できるが、現場周辺の地形などが必要な場合、国土地理院が提供する基盤地図情報(数値標高モデル、DEM)を取り込み、メッシュ地形モデルを作成することができる。今回は、実際に地理院の基盤地図情報ダウンロードサービスサイトから、LandXMLでデータを取得し、福井コンピュータのトレンドポイントでデータ化してみる。

◇DSMとDEMの違い

 基盤地図情報は、基本的に国土地理院が航空レーザー測量で取得したもので、航空レーザ測量からはオリジナルデータ、グラウンドデータ、メッシュデータ、オルソ画像といったデータが取得できる。
 オリジナルデータは、DSM(Digital Surface Model)と呼ばれ、航空機から発射されたレーザーのオリジナル数値が入っている。これには地表面だけでなく、樹木や建物といった高さ情報も入っている。
 一方で地盤の高さだけが必要な場合、DSMから樹木などの高さを取り除くフィルタリングを行うと、地盤面の高さだけが残る。これがDEM(Digital Elevation Model)と呼ばれる。
 サイトで手に入るDEMデータは、地表面を等間隔の正方形に区切り、それぞれの正方形に中心点の標高値を持たせたデータだ。

◇つくってみよう

国土地理院の基盤地図情報ダウンロードサービス
国土地理院の基盤地図情報ダウンロードサービス(https://fgd.gsi.go.jp/download/menu.php)は、商業利用も可能なサービスで、利用規約を守れば自由に利用できる。
 利用にはIDとパスワードが必要だが、登録はサイトから簡単に可能だ。サイトからは、基盤地図情報の基本項目、数値標高モデル、ジオイドモデルが入手できる。
 サービスに入ると、日本全国の地図が表示され、縮尺の変更や市町村の選択ができる。作成したい地域を探して指定する。今回は、富士市のDEMからTINデータを作成してみる。
 サイトで必要なエリアを選択して、当該地域のXMLファイルをダウンロードする。
 ファイルが手に入ったら、トレンドポイントを起動し、新規プロジェクトとして測量座標系でプロジェクトを作成する。
 次にファイルメニューから、「基盤地図(標高)」という読み込みメニューボタンを押して、先ほどダウンロードしてきたXMLファイルが入っているフォルダを開き、該当するXMLファイルをすべて選択して開く。
 すると平面直角座標系を聞いてくるので、今回は静岡県の「8系」を指定する。すると数秒でDEMの点群が平面直角座標で読み込まれる。5mメッシュで富士市の市街地がきれいに読み込まれた。
読み込まれたデータ

◇説明会用資料にも

 現在の表示だと、すべての点群が白いままなので、ここで高さ情報に色を付けてみる。表示メニューから点群表示色を「標高段彩」と指定し、色づけのレンジを高さマイナス2mから20mの範囲に絞ると、図のように高さが一目で判別できるようになった。
 次は、点群から不等辺三角形網(TIN)を作成する。三角網メニューから外周線を自動作成し、その外周線内の点についてTINを張る。これは外周線を指定してボタンを押すだけだ。図のようにきれいに面が作成されたことがわかる。
 完成したモデルは、ぐるぐると動かせるので、現場の起工測量データや設計データをこのモデルに重ねて、説明会や協議用の資料としても生かすことができる。
(田中一博)
点群に色を付けた
TINで面を作成した

建設通信新聞(見本紙をお送りします!)

0 コメント:

コメントを投稿