【挑戦! i-Construction84】ICT施工の工事進捗マネジメント JCMAのCMIが調査報告

現場への導入が進んでいるICT建機。マシンコントロール(MC)建機は、通常建機に比べて生産性が高いが、最近では全体工程の中でどのように使えば最も効率化するかという研究が進んでいる。国土技術政策総合研究所が「ICT施工の工事進捗マネジメント等に関する調査整理業務」として、茨城県土浦市の直轄河川工事現場で取り組んだケースについて、日本建設機械施工協会(JCMA)の施工技術総合研究所(CMI)が報告をまとめた。今回はその報告内容を紹介したい。


◇現場の特徴

 現場は、茨城県の霞ケ浦に面した堤防の波浪対策護岸工事で、水郷建設(潮来市、茂木陽子社長)が、直轄工事としてICT建機を積極導入して施工した。工期は昨年9月23日からことしの3月30日まで。施工数量は延長472m、掘削580m3、盛り土2030m3、法面整形3260m3となっている。
 工事は少し複雑で、堤防の表土の上に仮置きされた土を撤去し、表土剥ぎを行って現場から搬出、さらに段切りを行って盛り土、法面整形して堤防の幅を広げていく。
 現場の制約点は、堤防の幅が狭く、ダンプの離合が難しいうえ、民家の影響で1日の運搬台数も制限されている。また土の仮置き場を複数設置しているので、連続した施工ができないことなどが課題となった。
現場の横断図

◇MC機を使った改善

 ICT施工で現場を効率化するために、さまざまな作業効率化を模索した。この現場では、1日のダンプの運搬台数が決まっているため、湖側で掘削した土砂を場外搬出することが難しく、山側の表土上に発生土を仮置きしている状況だった。
 施工においては、まず仮置きされた発生土を表土まではぎ取る必要がある。そこで、起工測量時の現況データを使って3次元設計データを作成し、MC油圧ショベルに入力した。
 MCショベルは、現況データを設計として認識するため、発生土や表土はぎ取り量の厚み分だけ、コントロールボックスでオフセット設定して、細かい調整を行って掘削作業を効率化した。
施工イメージ
通常手法で仮置き土撤去を行う場合は、建機のオペレーター以外に手元作業員が付いて、スコップで隠された表土面までの深さを確認するが、MCショベルでは、手元作業員なしでもオペレーター1人で施工が可能になった。作業時間についても通常手法に比べて100㎡あたりの施工時間が60分に対し、47分で施工が可能だった。表土剥ぎについては、手元作業員を付けたが、100㎡あたりの施工時間は、22分から20分程度に短縮できた。
 次回も、報告の内容を引き続き紹介する。(田中一博)

建設通信新聞(見本紙をお送りします!)

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