【挑戦! i-Construction85】MC建機の効率とコストの関係 ICT施工の工事進捗マネジメント(続編)

前回に引き続き、水郷建設の現場で行われたICT施工の工事進捗マネジメントについて紹介する。
 MCショベルを使った改善として、段切りについても効率化を行った。段切り用の3次元設計データを作成して、丁張レスと労務費の改善を狙った。従来作業では手元作業員2人が段の目印とするテープを引っ張って丁張設置し、手元作業員がオペレーターに合図を出して施工するのに対し、MCでは1人の作業員が付くだけで施工が可能になった。
 こちらも100㎡当たりの施工時間が、通常手法では150分かかっていたところ、MCでは95分まで短縮された。

段切り用の3D設計データを作成した

◇作業時間70分短縮

 仮置き土撤去から表土剥ぎ、段切り施工までの工程を従来作業とMC作業で比較したところ、100㎡当たりの施工時間は、従来が仮置き土60分、表土剥ぎ22分、段切り施工150分の合計232分であるのに対し、MCでは、それぞれ47分、20分、95分の合計162分と、全体で70分の効率化ができた。
仮置き土撤去、表土剥ぎ、 段切りで70分短縮できた 

◇建機複数台での比較

 CMIではさらに、掘削(仮置き土撤去から段切りまで)と盛土(盛り土から転圧まで)の工程で、従来機とMC機を組み合わせた3パターンで工程短縮の比較検討も行った。パターンAは従来機2機、Bは従来機+MC機、CはMC機2機とした。100㎡当たりの施工時間で、工事延長472m×法長5mに余裕率1.2を見込んだ2832㎡で計算した。
 パターンAでは、掘削と盛土作業で掘削に16日、盛り土に20日かかるため施工日数は20日となった。パターンBでは掘削に16日、盛土に15日で施工日数は16日、パターンCでは、掘削に11日、盛土に15日の15日間となった。
 3パターンを比較すると、従来機1台では39日間の工期が必要だが、MC機2台であれば15日まで短縮できるため、工程短縮以外に労務の削減も可能になる。MC機の場合は施工日数の短縮が、レンタル費用の削減にもつながるため生産性向上とコスト削減にも寄与する結果となった。

◇3Dデータの活用がカギ

 CMIでは検討結果と合わせて、実際の工程と比較したところ、掘削に11日間、盛土に15日間で施工が完了しており、検討結果と実施工程が一致したとしている。
 CMIでは今回のマネジメントのまとめとして、3次元設計データを、仮置き土撤去や表土剥ぎ、段切りにまで活用したことで、施工日数や労務費の削減が可能になったとしている。データ作成費用は発生するが、今後内製化できれば、さらにコスト削減や生産性向上にもつながるという。(田中一博)

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